この記事はリッこら(http://reallcolumn.ko-me.com)の過去投稿をサイト移転のため、リバイバル掲載したものです。
内容は掲載当時のものであるため若干の違和感があるかもしれません。
ご了承ください。

こんにちは。千葉県柏市在住の杉本です。

先日、友達4人と鎌倉まで行って参りました。

チャリンコで。

ぼくの住んでいるところから神奈川県鎌倉市までは片道およそ100キロの距離があります。ひいひい言いながらなんとか辿り着いた、といったところです。

とはいえ、もちろんママチャリでは行っておりません。

みなさんは、「ロードバイク」というスポーツタイプの自転車をご存知でしょうか。

牡牛の角のように前方に張り出したドロップハンドル、膝がこれっぽっちも曲がらないように高く上げられたサドル、走行抵抗を減らすための溝なし細幅の高圧タイヤ。
舗装道路を高速走行するために生まれたこの自転車は、平地で時速40キロ、下りの坂道であれば時速50~60キロという自動車並みのスピードを出すことができます。

かっこいいといったらありゃしない。

高性能の自転車というだけあって、たしかにちょっとやそっとのお値段で買えるものではありませんが、ぼくぁ頑張りました。汗水垂らして働いてお金を貯めました。
その額なんと7万円。

いや、たかがチャリンコにそんなにお金かけるかね、このばかたれが。
そんなお声をいただいたりもしました。

が、

うるせぇ、諸経費込みでもっとかかるんだ!

自転車とはいえ、相当のスピードが出ますから歩道は走れません。自動車がびゅんびゅん走っていくその横をみんなで隊列を組んで走ります。車間を大きくあけてしまうと自動車の迷惑になりますから、なるべく間をつめてつめて 走ります。これが結構怖いんです。隣はびゅんびゅんで自分もびゅんびゅんなスピードで走ってるわけですからちょっとハンドル操作を誤ると、もうお陀仏です。命がかかってます。というわけで、 頭を守るヘルメットもそれなりのお値段に。車に自分の位置を知らせるためのライトも、前後につけなくてはいけませんからそこそこのお金がかかります。また、高速走行中にいきなりパンクしてしまえば一瞬でぽーんと放り出されてしまいますから、専用の空気圧計つき空気入れも買わねばなりません。さらには、ロードバイクは、高額な乗り物ですから(ぼくは「走る資産」と呼んでいます、真面目に)、駐輪するときもちょっとやそっとの鍵では心配になってしまいます。なにせ、車体が10キロをきる軽さですからすぐ盗まれてしまうのです。電柱にがっちり縛り付けるためのチェーンがうん千円……

結局、合わせて10万弱はかかったのでしょうか。いえ、詳しくは覚えておりません。そんなことはどうでもいいのです。全て風が忘れさせてくれますから。
そう!路面を颯爽と駆ける我々の前に金銭の概念など無意味なのです!!

取り乱しました。申し訳ありません。

サイクリングはとても楽しいものです。個人的には、都市と都市とを身体的に結んで行く、という点が何よりも楽しい。普段我々は電車や地下鉄にのって移動をしていますが、出発地点と到着地点の風景以外を直に体感することはありません。その間の距離もわからない。地下鉄の窓から見える真っ黒の壁は、スタートとゴールを繋ぐ輸送の管でしかないのです。しかし、自転車にのって移動をすれば、地続きの風景をずっと身体で感じられます。鎌倉への道のりは、柏を出て国道6号線沿いにずーっといき、スカイツリーが橋の向こうにドンと見える浅草、歩行者天国で人のごった返す銀座、麒麟像がそびえる日本橋、皇居周りのイチョウ並木は、それはもう綺麗でした。そして有楽町を、と走って、また1号線をくだり、神奈川県へと向かいます。あの街が自分の街と一本の道で繋がっているのかと発見するたびに、ぼくは何ともワクワクしてしまうのです。


自動車も地下鉄も便利で快適な乗り物ですが、どうです?
一台、欲しくなりませんか?

(杉本和真)